
マージンコールとは?
FXに関心があるという場合には、マージンコールという言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
マージンコールとは投資家の口座の資金額が、必要最低限よりも少なくなっていることを知らせる金融機関からの通知です。
現在ではメールで送信されることが一般的になっています。
しかしメール以外でも電話や画面表示などがされて知ることができる場合もあるのが特徴です。
マージンコールを受けとった投資家は資金を追加するか、ポジションを清算するかなどの対応をとることになります。
投資会社からの通知があるおかげで、損失が出てしまう場合でもある程度は防ぐことが可能となるため役立つのがマージンコールです。
FXでマージンコールがかかった場合には、証拠金を追加して決済をしていない状態での損失の率を下げるか、ポジションを決済して損失の率を下げるなどがあります。
また、レバレッジを少なくするといった対処をするほか自然に良くなることを期待してそのまま何もしないという方法が考えられます。(おすすめはできません。)
とはいえポジションを清算して、それ以上の損失が出ないようにしているという人も多いでしょう。
このような対処をするためにはマージンコールを見逃してしまわないようにするのが大切です。
マージンコールの具体例
マージンコールにはお使いのFX業者によって多少の違いがあります。個人口座と法人口座でも違いがあります。
自分の利用しているFX業者のマージンコールについての説明を確認しておくようにしましょう。
ここではFX業者の一般的なマージンコールの証拠金維持率100%を元に一例を紹介したいと思います。
例1
条件
- 米ドル円1ドル=100円
- 手持ち資金1,000,000円
- 1万通貨単位のFX業者を利用
- 20枚「買い」を行う(1枚=1lot=1万通貨)
1ドル100円×1万通貨÷レバレッジ25倍=40,000円(1枚取引するのに最低限必要な資金)
40,000円(上記で計算した1枚取引するのに最低限必要な資金)×20枚=800,000円(20枚「買い」を行うために必要な金額)
1,000,000円(手持ち資金)÷800,000円(上記で計算した20枚「買い」を行うために必要な金額)×100%=125%
ということで現在、証拠金維持率125%となりマージンコールの連絡が来ることはありません。
ちなみに1ドル100円×20万通貨÷1,000,000円=レバレッジ20倍となります。
この条件で証拠金維持率が100%になる場合は2つあります。一つ目は枚数を増やした場合です。
1ドル100円×1万通貨÷レバレッジ25倍=40,000円(1枚取引するのに最低限必要な資金)
40,000円(上記で計算した1枚取引するのに最低限必要な資金)×25枚=1,000,000円(25枚「買い」を行うために必要な金額)
1,000,000円(手持ち資金)÷1,000,000円(上記で計算した25枚「買い」を行うために必要な金額)×100%=100%
ということで、1ドルが100円の場合25枚ならギリギリ100%の証拠金維持率をキープしています。これ以上ポジションを持ってしまうと証拠金維持率が100%を下回ることになるので、マージンコールの連絡が来ることになります。
そしてもう一つのパターンがレートが変わった時です。ここでは1ドル=130円になったとします。
1ドル130円×1万通貨÷レバレッジ25倍=52,000円(1枚取引するのに最低限必要な資金)
52,000円(上記で計算した1枚取引するのに最低限必要な資金)×20枚=1,040,000円(20枚「買い」を行うために必要な金額)
1,000,000円(手持ち資金)÷1,040,000円(上記で計算した20枚「買い」を行うために必要な金額)×100%=96.153・・・%
となり証拠金維持率100%を下回っているためマージンコールの連絡があります。ポジションをいくらか決済するか、入金をすることをおすすめします。
例2
条件
- 米ドル円1ドル=100円
- 手持ち資金1,000,000円
- 1万通貨単位のFX業者を利用
- 1枚「買い」を行う(1枚=1lot=1万通貨)
1ドル100円×1万通貨÷レバレッジ25倍=40,000円(1枚取引するのに最低限必要な資金)
1,000,000円(手持ち資金)÷40,000円(上記で計算した1枚「買い」を行うために必要な金額)×100%=2,500%
ということで証拠金維持率2,500%のためマージンコールの連絡はありません。ちなみに1ドル100円×1万通貨÷1,000,000円=レバレッジ1倍となります。
まとめ
取引をしている時に、レバレッジの計算や証拠金維持率の計算を細かくしている人は少ないかもしれません。
毎回計算をしていると手間がかかるため、自分の資金から余裕を見てポジションを持ちすぎないように心がけるだけでも良いかと思います。
もしマージンコールの連絡が来た場合、無視をしていると今度はロスカットに掛かり強制決済となってしまう可能性もありますので、この段階で対策をしておきましょう。
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