
FXには「サヤ取り」と呼ばれる手法が存在します。
「アービトラージ」ともいわれている手法です。
どのような手法で、どのくらい勝てるものなのでしょうか?
紹介していきたいと思います。
なおサヤ取りには「スワップポイントを利用する」ものと「為替差益を利用する」ものの2種類が存在します。
このブログ記事では「スワップポイントを利用する」やり方をご紹介します。
スワップポイントとは?
スワップポイントは、通貨の金利差によって発生する利息のことです。
通貨ペアを保有している期間に応じて、スワップポイントが付与される場合と差し引かれる場合があります。
通常、高金利通貨を保有するとスワップポイントがプラスとなり、低金利通貨を保有するとマイナスとなります。
スワップポイントは一日ごとに計算され、ポジションを翌日に持ち越すことで受け取ることができます。
サヤ取りとは?
サヤ取りとはFX業者を2つ使う、もしくは異なる金融商品や通貨ペアを使い、スワップポイントの金利差を利用して利益を上げる手法です。
トレードを行う際に金利の低い通貨を売り、金利の高い通貨を買うと差額分の利益が発生します。
その際の金利ですが、同じ通貨でもFX業者により若干の違いがあることからその差を利用しようとするものです。
一般的なFX業者では、買いスワップポイントよりも売りスワップポイントの方が大きいことが多いです。
ただFX業者のよっては、買いスワップポイントと売りスワップポイントが同じ所があります。
このようなFX業者を探してみるのが良いでしょう。
サヤ取りの一例
A業者で南アフリカランド/円の買いポジションを持つと、1日に200円(数値、通貨ペアは例のため適当)のスワップポイントが入ったとします。
次にB業者で南アフリカランド/円の売りポジションを持つと、1日に100円(数値、通貨ペアは例のため適当)のスワップポイントの支払いが発生したとします。
同金額で異なるFX業者間で「買い」「売り」ポジションを同時に持つことにより1日に200円-100円=100円の利益が毎日増えていくことなります。
同金額で「買い」「売り」ポジションを持っているため、スプレッド分のマイナスしかなく大きく損をせずに毎日のスワップポイントで利益が増えていく仕組みです。
注意点
スワップポイントは日々変化します。
よって最初に利益を稼ぐことが出来たとしても、いつまでも続くかはどうかはわかりません。
場合によってはマイナスになる可能性もありますので注意が必要です。
次にトレンドが発生した場合です。
「買い」か「売り」かどちらかのポジションに大きな為替差損が発生してしまいます。
「買い」「売り」両方のポジションを持っているために全体としての損失はないものの、損失側のポジションがロスカットになってしまう可能性があります。
よって2つのFX業者の両方にかなりの資金を投入しておかないといけないことになります。
最後にFX業者によっては「買い」「売り」の両方のポジションを持つ「両建て」が禁止というFX業者もあります。
これは同じFX業者で「両建て」禁止というものもあれば、異なるFX業者で「両建て」を行うのが禁止となっているFX業者もあります。
よって利用しようとしているFX業者のルールを確認しておく必要があります。
さらに最近ではFX業者間のスワップポイントの差も微々たるものになってきています。
その割に2つのFX業者に大きく資金を投入しないといけなくなっているため、あまりメリットがなくなってきているようです。
まとめ
今回紹介したサヤ取りとは、FX業者を2つ利用、もしくは異なる金融商品や通貨ペアを利用してスワップポイントの差額から利益を上げる方法です。
「買い」「売り」の2つのポジションを持つことから大きな損失にはならないようです。
ただ資金が大きくいること、その割に大きく儲かるものではないものであります。
そして最近ではFX業者によってもスワップポイントの違いがあまりなくなってきたことから魅力はなくなってきています。
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